vol.2 メインガーデンのこと
庭の背景となる風景を庭とリンクさせて
庭の一部として鑑賞する手法を「借景」と言います。
外周は風景を庭に取り入れられるように、必要なだけの高さの塀で庭を修景します。
山から自然の風景がお庭に流れ入るように植栽と石を配置します。
一面の芝生が静かな緑の広がりを感じさせます。
ウッドデッキはリビングのフローリングから
延長したラインで、お部屋を広く見せる効果があります。
そして、このプランではデッキが室内とテラスを繋ぐ、廊下のような役割を果たしています。
和室からは小庭が見え、焼き物のオブジェ灯籠を観賞することができます。
灯籠の背景には常緑の低木を添えます。
リビングから続くウッドデッキを和室の途中まで伸ばし、ハキダシ窓からのステップとして。
または水鉢などの小物置きとしても使うことができます。
テラスはお庭のリビングとしての役割を持ち、室内のリビングから距離を置き、
廊下(ウッドデッキ)という空間を通じ、リビングとテラスどちらからでも
周辺風景と庭を眺めることができるプランです。
隣家からの視線を遮る為の樹木。
ここは冬の太陽光と夏場の日陰がほしいので落葉樹を持ってきます。
テラスは住宅などの背景と空間を切り離したいので、
縁取りに色を入れて区切ります。
室内とお庭のどちらからでも、周辺風景とお庭の四季の両方を楽しめるプランです。
借景は山や緑、自然風景だけでなく、
近隣建物や、お隣の大木、電車などを取り入れることもあります。
いつ変化が起きるかわからないものをお庭に取り入れることは、あまりお勧めできませんが
自然以外のものを借景として取り入れるのも、また違った趣で面白いと思いますよ。