庭から姫路城天守閣を眺めることができる、素晴らしい眺望にめぐまれたお宅の庭工事をご紹介します。ご新築当初は、大きくなりすぎた木や草で覆いつくされていた南側のお庭。既存の植物を整理し、庭に出て楽しめるウッドデッキとメダカの飼える小さな池を希望されました。
まずは一期工事として、門まわり・駐車場などの外構工事にとりかかり、その後期間をおいて、庭を完成させました。
上の図面を見ていただくと分かりますが、このお庭の半分以上は斜面になっており、平らなスペースは建物から2~3mほどのスペースだけです。
限りあるスペースと、マイナス要素と思われがちな広い斜面を、このお庭の魅力として活かすようなプランをご提案しました。
設計のポイント
まずはご希望のあった、池を中心とした庭とする。 また、屋外で庭を楽しむ空間としてウッドデッキを設置する。 池をデッキからの眺めにおける近景とし、遠景の姫路城とをつなぐ中間ゾーンには植栽を配置。 四季の変化を演出する。
- 施工前:庭からの眺め
- 施工前:写真右側が急斜面
完成後のお庭
池の水面は可能な限り室内の高さに近づけ、(デッキより20cm下がり)室内やデッキ上から、飼育予定の鯉を近くで眺められるようにしました。池より少し高いところにある手押しポンプから水が流れ出し、小川を通って池へと水を落とします。
このここちよい小川のせせらぎは、庭から離れたところでも感じることができます。
- 手押しポンプの吐水口
- 池へ流れ込む小川
ウッドデッキは、庭に面する建物南側全体をカバーするような大きなサイズにしました。池へとつながるような形です。この広いデッキによって庭を見る位置が多面的になり、より眺めを楽しむことができます。
庭の半分以上を占める斜面には、階段状の園路を設けて回遊できるようにしました。設計条件としてはマイナス要因のように思えた斜面ですが、高さに変化のある自然な植木の風景をつくりだし、そのことによって、ウッドデッキから見渡す眺めを、空に浮かんだ空中庭園のような雰囲気に演出してくれました。