タイルテラス施工のポイント
タイルテラス土間を設置するにあたって、 是非考えていただきたいポイントをまとめました。
「焼きもの」としてのタイル
タイルは、人類の歴史とともに歩んできた素材です。古くはB.C.5000年頃から建築材料として、土の焼きもの(主にレンガ)がありました。 粘土があればどこでも作れる「焼きもの」は、日本にも仏教伝来とともに陶板として伝えられ、寺院の屋根瓦などに使われはじめます。その後、"タイル"として一般住宅の建築材料に使われるようになりました。
タイルが「焼きもの」である以上、色むら、収縮による寸法誤差、反りなどが少なからず生じます。それを欠点とみるのか自然素材の魅力とみるのかで、クレームになったり喜んでいただいたりと、工事をおこなう側としては戸惑うところでもあります。
メーカーはJISの品質基準に基づき生産・出荷をしていますが、個々のタイルはすべてが均一な同色にはなりません。
しかし、その特性こそがタイルの魅力であり、表情豊かに空間を演出できる要因でもあります。
最近では、1枚1枚が不揃いの、自然な焼の風合を出しているタイルがよりナチュラルな空間を演出できると人気です。
タイルテラスの納まり
高さの設定
タイルテラスと室内との段差は、幼児・高齢者の出入りを考慮すると10-15cmが適当でしょう。10cm以下になると雨の跳ね返りが室内に入りやすくなったり、躓きやすくなるので、かえってよくありません。
建物の換気口
タイルテラスを施工するとき、土間と接する建物側基礎に床下換気口が当たってしまう場合があります。
このような場合は換気口を保護して風通しを維持するための処理をしています。右はその一例で、通風口の部分にもタイルは貼ってしまいますが、タイルの下で通風の為の空間を確保しています。もちろん、状況に応じて処理はさまざまです。
建物とタイル土間の間に隙間を
右の写真では、建物とタイル土間との間に隙間を設け排水溝としています。通常タイルテラス土間は家から庭に勾配を取り、水が庭に流れ出るようにしているので、排水溝は不要です。しかし床下換気口が複数あったり、そうじのことなどを考慮すると、タイルテラス土間は建物と間を設けて、別の構造とするのをおすすめします。隙間は7-12cm程が適当でしょう。
タイルテラスの経年変化
施工後5年程で、タイルの目地の切れ・剥離・クラックが発生することがあります(タイル土間が家屋と接している場合にはもう少し早く現れる場合もあります)。エクステリアで使用するタイルは高温で焼成されているのでほとんど伸縮することはないのですが、タイルの下のモルタル・コンクリート下地は特性上収縮しますが、目地には土間の伸縮を緩和してタイルの剥離を防ぐ効果があります。
しかし施工場所による寒暖の差、他との取り合いなどいろいろな条件が加味され、目地切れや剥離が生じる事があります。異なる素材を使用した施工では避けられないことです。サンリブでは、5年間のアフター訪問で経過をチェックし、不具合があれば初期補修を行います。
タイルは種類が豊富
上の2例は同じ「タイル」ですが、イメージが全く異なります。 サイズ・質感・色が豊富なタイルはデザインの自由度が高く、魅力的な素材です。
「庭にテラスを!」と考えた時に、種類が多彩なタイルなら施主様のイメージに合うものがきっと見つかります。和風・モダン・ナチュラル…ガーデン工事に迷ったら、サンリブはタイルテラスをお勧めします。
必要な設備
タイルテラス設置後によく追加される設備が電気と水道です。テラス上に照明があると夜も楽しめます。また、一番忘れがちなのはコンセントの差し込み口。使い勝手の良い位置を検討してください。
設備のもうひとつが水道です。散水柱、蛇口のデザインより機能第一に考えてください。蛇口が2ヶあるもの、タイルテラス土間の上か下か、など水道の位置は要注意です。