庭にかかわる読み物いろいろ
松川コラム
vol.3 植物お手入れのこと 水やり
簡単なようで、奥の深~い水やり。
ただ水をパラッとかけるだけでは、育ちが悪くなりやがて枯れてしまうかもしれません。水やりは、素敵なお庭をつくる為に絶対に欠かせない重要な作業です!
*水やりの時期*
植物植え付け後……新しい芽が出て展葉し枝が伸びるまでは、水やりのとても大切な時期です。植え付け直後は根の伸長が十分でないので、水分の吸収を十分に行えません。また、葉からの蒸散による乾燥などが障害となりやすく、芽が出てから萎れてしまう場合もあります。
夏の高温期……土の乾きやすい時期なので水分を必要とする時期です。
開花期間……たっぷり水をあげてください、水分要求が高い時期です。
新葉展開時期……この時期も水分要求の高い時期です。
*水やりの方法*
基本は「乾いたらたっぷりと!」
葉や花に水がかかると傷みやすいので、なるべく水は根元にあげて下さい。
土の表面が乾いていても、地中部には十分な湿り気があったり、
反対に、夕立などで表面が湿っていても、地中部が乾燥していることもあります。
目視できない場合は少し掘ってチェックしてください。
*夏の水やり*
夏の水やりは夕方に行います。日中は厳禁!せっかくあげた水がお湯になり、根が腐る原因となったり、水滴がレンズのような役割となり葉焼けや葉枯れ等を起こすことがあります。
土が乾かなければ夏場でも水やりの必要ありません。
*冬の水やり*
冬の寒い日は、夕方に水やりをすると凍結して根が傷むことがあるので、時間帯は日中、午前10時~午後2時頃までに行ってください。
冬は大半の植物が活動休止しているので、余程乾かなければ水やりの必要はありません。もしも2週間以上雨が降らない場合には、土の乾燥状態を調べ判断してください。
例外として、植え付け直後は冬場でも水分要求の高い時期なので、水やりが必要です。
*春と秋の水やり*
春と秋は10~15日くらい雨が降らなければ水やりをして下さい。気温の高い日が続いた場合には、夏と同じく水やりを行います。
*草花や地被類の水やり*
草花や地被類の場合、根が十分に伸長するまでに植え付けから約一年必要とします。それまでは根が十分に水分を吸収できないので乾燥が起こりやすく、乾燥すると葉に萎縮症状が表れます。
もしも症状が表れたら(手遅れになる前に)すぐ灌水を行って下さい。
水やりの量は、芝生から低木・草花や地被類寄せ植え・・・と、全面に均等に水やりする場合には、15~20リットル/m2(雨量なら15~20mm)程度です。これは環境や土壌条件等によって大幅に異なるので、あくまでも目安としてください。
植物の生長に応じて徐々に水の量を減らしていきましょう。
樹木が完全に根付いた頃(約2~3年経過)からは、乾燥しやすい夏期や、雨が降らない日が続かない限り水やりの必要はありません。
芝生や低木・草花や地被類寄せ植え等は、根が浅い位置にあるので、表土の乾燥が気になる場合には水やりをして下さい。
植物は生き物です。状態を見ながら上手に付き合っていきましょう♪
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